お中元について

お中元は、夏の時期にお世話になった方々に贈り物をする習慣です。
デパートなどでは贈答品の販売に力を入れており早い時期からコーナーを設ける事もありますので、繁忙期を避けて早い時期に訪れた事がある方も多いのではないでしょうか。
贈答時期は7月初旬から8月中頃までになり、より細かく見ると東日本では7月初旬から中頃までに、また西日本においては8月初旬から中頃までに送る事が多くあります。
ただ全国的に見た時には7月初旬から中頃までを標準的な時期とみなされており、この時期を逃した場合には暑中見舞いや残暑見舞いなどと名称を変えて贈り物をします。

お中元はそもそも古い時代の中国に起源があるもので、中国三大宗教である道教の年中行事の一つで贖罪の日の意味合いを持ち、そこに仏教の祖霊を供養する盂蘭盆会の要素も加わり日本で伝えられました。
日本に伝わった以降はさらに神道とも習合し、およそ江戸時代の頃になるとお世話になった方たちに贈り物をする現在の形へと変わり習慣として定着しました。
また日本国外では中国で盂蘭盆会、台湾で基隆中元祭などのように季節の行事として残されているのですが、いずれも祖先の供養としての意味合いが強く、現在の日本の形とは大きく異なります。

お中元で贈り物をする際には贈答時期に間に合うように注文を入れたり直接訪問する事もあるのですが、その際には気をつけるべきポイントがあります。
まず正しい贈り物の仕方としては熨斗紙を付ける事になるのですが、種類としては花結び祝いと呼ばれる一般贈答用の熨斗紙を使用します。
デザインは紅白(赤と金)5本の水引が左右から伸びて、中央で花結びされた姿が印字された短冊のしを使うのが一般的で、水引より上には表書きとして御中元の文字を入れ、下には贈り主の氏名を入れます。
その際に連名で贈る場合には目上の氏名を右側に入れて目下は左側に入る事になり、3名以上の連名になる場合は代表者の氏名だけ入れて後は他一同と省略します。


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